今持っている傘って、いつから使っているんだっけ。
意外と覚えていない。
基本的に折りたたみ傘でいいよなーなんて思いながら、
雨量と相談して定期的にデカい傘を持ち歩くこともしばしば。
梅雨ということもあり、デカ傘と一緒にいることが多いのだが、
社会人歴も随分長いのに、学生の頃から使っている傘でいいのだろうか。
別にいいだろ。って人も多いと思う。僕もいいと思う。
だけど、なんとなく、どことなく、もういい年だし、ちょっといい傘欲しいかもなー
なんて思ったりするのだ。
プロフィールにも書いているが、僕は2021年6月段階で87kgとまぁまぁの巨体だ。
巨体なのだが、憧れがある。

キングスマンである。
結構なヒット映画なので見た方も多いと思うが、ざっくり言えばスパイものである。
ハードなスパイ物というよりも、魅力的なスパイグッズ満載のワクワクスパイ系。
で、本題はコリンファース扮するハリーと呼ばれる主人公の師匠的ポジションのキャラクターだ。
(画像左で傘をさしているキャラ)
彼の名言にとんでもなくグッとくるものがある。
Manners Mak
ハリー・ハートeth Man.
マナーが紳士を作る。という意味。紳士は立ち振る舞いによって決まるのだ。
金持ちが紳士なのではない。振る舞いこそが紳士たる由縁なのだ。
くっそかっけぇ…
以来イギリス人でもない癖に、イギリス紳士というものにひどく憧れるようになってしまった。
87kgのデブがである。憧れよりも前に体型をどうにかすべきなのだが、
それは絶賛取り組み中なのでご容赦願いたい。
とはいうものの、Mannerって何さ
さて、マナーの定義というのは種々ある。中には眉唾なものも多くあり、
マナー講師という職業はもう烈火のごとく炎上しがちな職業ともいえる。

なので、個人的な定義をお伝えすると、「他人を快適にする」に尽きるのではないかなと。
そうなると紳士とは他人を快適にする存在だ。僕は他人を快適にしたい。
(再三で恐縮だが87kgのデブが不愉快だという点は目を瞑っていただきたい)
ようやく傘の話なのだが
例えば、雨の日に傘を忘れた同僚がいたとする。駅から会社までの短い距離。
コンビニでビニール傘を買うのももったいない。ただ今日は大事なプレゼンを控えている。
せっかく気合いを入れたスーツや、バッチリ決めた髪型を雨で濡らしたくない…
そんな時に、あなたがたまたま同僚の前を通りかかった。
困っている同僚を見て、きっと心優しいあなたは傘に入れてあげることだろう。
十分それだけで紳士的振る舞いといえる。
だが、同僚はこう思う。
申し訳ないことをしてしまったな。●●に迷惑をかけてしまった…
こんな気持ちにさせて、本当に同僚を「快適にした」と胸を張って言えるだろうか。
ノーだ。答えはノー。傘に入れたことを気にかけさせるようでは2流と言わざるを得ない。
じゃあどうすればいいのか。僕が出した結論はこれだ。
傘に入れてもらった事実を忘れるようなサプライズを用意してあげる。
思わず「え?」となってしまうようなフックがあれば、
傘入れてもらってごめんね、なんてならない。要は別の話で盛り上げてしまえばいい。
だけどもそんな気の利いたエピソードを雨のたびに用意するのは無理だし、
手品でもやって見せようというわけでもない。もっと簡単。傘に意外性を持たせばいいのだ。
フォックスアンブレラの傘が欲しいわけで
というわけで、欲しい傘というのがこれ。

フォックスアンブレラというイギリスの超老舗ブランドの傘だ。
傘部分をアップにするとこんな感じ。

めっかわやんけ…
フォックスアンブレラにも当然種類はいくつかあるのだが、これは
柄の部分が動物になっているタイプ。動物の種類はブランド名のキツネはもちろん、
蛇や兎など多種多様。傘の柄など、大抵木かプラスチック。色で言えば黒か茶色。
そんな中、シルバーの動物。(素材はニッケルのよう)
こんなん意外性の塊すぎるやん…傘に入れてもらったことなんて
気に病むどころか、まずは柄に突っ込み入れたいやん…
なんなら、立ちすくむ同僚に対して、
「見てみて、この柄かわいくない?イケてるやろ!あ、そや折角やからはいっていきーや!」
なんて流れですんなり同僚を救える。
副作用でいけば、コンビニや居酒屋の傘立てで自分の傘を探す手間も一気に省ける。
動物の柄を探すだけでいいのだ。色も違う。めっちゃ時短。取り間違えの心配も一切ない。
持ち運びに気をつかうのもマナー
そしてそして。傘を持つうえで最も気を付けないことも防げる。
傘を持つうえで最も気を付けないといけないのは雨が止んだ時の持ち運び方。

ついつい振ってしまう人もいるかと思うが、これは非常に危険だし、何より見ていて不快。
だがこのフォックスアンブレラの傘、じっくり見てみると実に細い。
そして柄の部分もどこかにかけるというよりも杖のように持つ形になっている。
実はイギリスというのは伝統的な雨具がマッキントッシュのゴム引きコートに
代表されるように、レインコート。
そして当時傘がなかった時代、イギリス紳士はステッキを持っていた。
つまり傘を持つ手には既にステッキがうまっていた。
だからこそ、フォックスアンブレラはステッキとしても使えるような細身の形状にしているようだ。
持ち運びの際に振り回すことなんてない。カバンにひっかけて持ち運ぶことなんてもってのほか。
ステッキとして使えるし、ステッキとして使うべき形状なのだ。
一般の日本人がステッキを使うなんていうのは少々ハードルが高い。だが、
傘であれば何の問題もない。傘でありながらステッキ。ステッキでありながら傘。
これなら誰にも迷惑をかけない。なんなら自分自身歩くときにちょっと楽だ。
まとめよう。フォックスアンブレラの傘は、
①柄がキャッチーで話題に事欠かないのはもちろん、
②その形状から取り違えの心配もない。
③巻いたときに細身なことからステッキ感覚で持ち歩くこともできる。
だからこそ傘を振り回すような愚行も起こさないで済む。
お値段はまぁまぁするのは事実。アマゾンで見るとざっくり1本2万円。
傘にしては相当値がはる。だけども自分の満足はもちろん、
他人も思わず笑顔にできるような品なのだ。紳士を目指すうえではぜひとも欲しい。
なにより、今使っている傘はいつ買ったものだろうか?傘なんて、数年どころか
10年単位で使うものだ。仮に10年使ったとして1年で2,000円。気象庁によると
年間の全国平均降雨日数は47日ほど。1回当たり50円で使っているのだ。
こんな傘なら思わず持ち運びたくなるはず。うっかり忘れてコンビニでビニール傘を399円で
買うことを思えば、むしろ相当にコスパがいいことがわかってもらえないだろうか。
あー、いいなぁフォックスアンブレラの傘。こんなにおすすめしながらも実はまだ買えていない。
なにせ柄の形に滅茶苦茶悩んでしまっている。そろそろ決断しなければ…
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【この記事を書きながら聞いていた曲】
冒頭に出ていたキングスマンの名言 Manners Maketh Man.
実はこのタイトルの劇中BGMも存在している。
思わず背筋を伸ばす曲なので、ぜひお仕事や勉強・家事のお供に!